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泉佐野市のふるさと納税が人気!裁判の経緯やおすすめ返礼品を解説

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ふるさと納税で多くの寄付を集めてきた大阪府泉佐野市は、一時は総務省により制度から除外されますが、裁判を経て現在は復活。人気の返礼品を揃えたふるさと納税を牽引する自治体となっています。この記事では、一連の騒動から見えたふるさと納税制度の課題点や、現在泉佐野市が提供しているおすすめの返礼品を紹介します。

ふるさと納税で注目!泉佐野市とは

大阪府の南西部に位置する都市です。大阪湾に面し、和歌山県との境界には和泉山脈が連なり、美しい自然にも恵まれています。

阪神高速や阪和自動車道、JR阪和線・空港線などの広域交通網が整備されており、大阪の都心部や関西国際空港へのアクセスも良好と、充実した輸送ネットワークを持ちます。

ふるさと納税におけるリーダー的存在

泉佐野市は、過去の財政難を教訓として「国に頼らない自主財源の確保」を目指し、ふるさと納税制度の創設初期から工夫を凝らして多くの寄付を集めてきました。

やがて自治体間の返礼品競争が過熱し、総務省は返礼品規制を開始。泉佐野市は「見直しに応じない自治体」として名前を公表され、さらには総務省によりふるさと納税制度から除外されてしまいます。

泉佐野市はこの決定を不服として裁判に至り、最高裁で逆転勝訴。2020年7月にふるさと納税制度に復活しています。

一連の過程で泉佐野市は、ふるさと納税制度が抱える課題や改善点などを積極的に提起。自治体運営のあり方や地方の実情などについて、議論が巻き起こるきっかけとなりました。

泉佐野市のふるさと納税における歩みは、ふるさと納税制度の歴史を象徴しているとも言えるかもしれません。

ふるさと納税、泉佐野市はなぜ裁判に?

2008年に創設されたふるさと納税制度は、なかなか認知が進みませんでした。広く普及したのは、「ふるさとチョイス」を筆頭とする「ふるさと納税ポータルサイト」の参入がきっかけです。

参考リンク:ふるさとチョイス

Webサイトからの手続きが可能になり、高額商品や金券等の返礼品の提供も始まったことなどから、利用が大きく増え始めました。

泉佐野市大躍進のきっかけ:「ピーチポイント」の返礼品提供

泉佐野市もポータルサイトの参入初期から提携を結んでいましたが、ふるさと納税において全国区に躍り出たのは、2014年に「ピーチポイント」を返礼品として提供し始めたことがきっかけです。

ピーチポイントとは、LCC(ローコストキャリア:格安航空会社)である「Peach(ピーチ)」の航空券の購入に使えるポイントのこと。この年の寄付額は前年比10倍と急拡大し、全国でも11位となりました。

同時に、低迷していた関西空港の利用を大きく促進。自治体の抱える課題を、ふるさと納税制度を利用して解決した代表例となりました。

ふるさと納税ブーム到来

ポータルサイトの活躍や各自治体の取り組み強化、総務省による税控除の手続き簡素化(ワンストップ特例申請制度の導入)などにより、ふるさと納税の寄付額の規模はどんどん拡大。2018年度には、受入額の全国合計が約5,127億円にまで達します。

泉佐野市は全国の自治体のうち、2017年度から3年連続で受入額トップの座を獲得。2018年には、約498億円を集めました。

他方で、自治体間の競争も激化。高還元率の返礼品や、ギフト券などの換金性の高い返礼品なども提供されていたことを受け、総務省は2015年より再三通知を行ってきました。

主な通知

2015年4月1日付け
総務大臣通知
◎返礼品の価格表示をしないこと
◎返礼品割合を表示しないこと
◎以下の返礼品を送付しないこと
・換金性の高いプリペイドカード
・高額の返礼品
・返礼割合の高い返礼品
2017年4月1日付け
総務大臣通知
◎返礼割合を3割以下にすること
◎市民には返礼品を送付しないこと
◎以下の返礼品を送付しないこと
・資産性の高いもの (家具、宝飾品、時計、カメラ、楽器)
2018年4月1日付け
総務大臣通知
◎返礼品を地場産品のみにすること

指定制度の施行と、泉佐野市の除外

2019年3月に成立した改正地方税法に基づき、同年6月より、ふるさと納税において「指定制度」が施行されました。総務大臣が、基準に適合した地方団体を「ふるさと納税制度の対象」として指定するという制度です。

これにより泉佐野市のほか、和歌山県高野町佐賀県みやき町静岡県小山町の計4つの自治体が「不指定」となりました。

指定制度の施行と、泉佐野市の除外

出典:ふるさと納税指定制度における 令和元年6月1日以降の指定等について|総務省自治税務局

画像出典:ふるさと納税指定制度における 令和元年6月1日以降の指定等について|総務省自治税務局

泉佐野市のふるさと納税の問題点

泉佐野市のふるさと納税制度からの除外は、総務省の通知にも関わらず、2018年11月以降も以下のことを行ったことが理由とされました。

  • ・返礼割合3割超の返礼品を提供した
  • ・地場産品以外の返礼品を提供した
  • ・「Amazonギフト券」等の金券類を新たに返礼品に追加して募集を行った

ふるさと納税では、「三種の神器」と呼ばれる人気返礼品「肉・カニ・米」などの地場産品を持つ自治体が多くの寄付を集めていました。

泉佐野市はこれらの人気地場産品に乏しいため、還元率の高い商品や地場産品以外の商品、前述のピーチポイントなどの金券類も返礼品として提供することで、寄付を集めていました。

泉佐野市の主張

泉佐野市は、以下のような主張をしています。

  • ・返礼品の調達率や内容は各自治体の裁量に任せるべきで、「調達率3割以内」とするのであれば根拠を示し、全自治体が納得の上で遵守するものとしてほしい
  • ・地場産品規制では「持つもの」と「持たざるもの」で自治体間の格差が生まれるため、地場産品の定義などは広く意見を求め話し合って決めるべき

反論を込めたAmazonギフト券キャンペーン

指定制度の施行直前の5月31日まで、泉佐野市は「300億円限定キャンペーン」を行いました。

ふるさと納税の寄付に対し、返礼品に加えて、最大30%のAmazonギフト券を還元するというキャンペーンで、「ふるさと納税制度の問題や課題を知っていただくためのキャンペーン」と銘打たれ、「寄付総額が300億円に達するまで行う」とされました。

反論を込めたAmazonギフト券キャンペーン

出典:さのちょく

画像出典:キャンペーンCAMPAIGN|さのちょく

しかし、金券類の返礼品提供が問題視される中、あえてのAmazonギフト券の提供は「挑発的」という声もあり、議論を呼びました。

泉佐野市のふるさと納税裁判

泉佐野市は2019年、ふるさと納税制度からの除外を不服として、第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し立てます。

委員会は、「新制度の告示前の期間の寄付集めを理由に制度から除外したのは、違法の恐れがある」と指摘。しかし総務省は、泉佐野市の除外決定の維持を表明したため、泉佐野市はこれを不服として大阪高等裁判所に提訴しました。

国と地方自治体の異例の対立となったこの裁判は、地場産品の有無などから生じる自治体間の格差などのふるさと納税の制度設計における問題点や、強制力のない「通知」により自治体の自制をうながすことで自治体運営に介入する国の手法の是非などが、大きな注目を集めました。

2020年の高裁判決で泉佐野市は敗訴しましたが、この判決を不服として上告。その後の最高裁判所の判決で、泉佐野市を除外した総務省の除外決定は「違法」として取り消されました。

泉佐野市がふるさと納税に復活!

泉佐野市は2020年7月にふるさと納税制度に復帰が認められ、返礼品を伴うふるさと納税の寄付の受け付けを再開しました。

復帰後は総務省の規定を守り、各ポータルサイトでも寄付を受け付けているほか、市独自のふるさと納税特設サイト「さのちょく」も運営しています。

また、地場産品の乏しさを補うための新しい試みもスタート。ふるさと納税制度を利用したクラウドファンディングで集めた資金を利用して、新たな地場産品の開発事業を行う「#ふるさと納税3.0」制度を実施しています。

泉佐野市の返礼品還元率ランキング10!

泉佐野市の返礼品を調査し、還元率順にランキング作成いたしました。
総務省の定めでは還元率は仕入れ値で計算した際に3割以下に抑えるルールとなっていますが、こちらで紹介している還元率は編集部で市場流通価格と送料を合わせた金額から計算しています。
自治体側が市場価格よりも安く仕入れているため80%、90%の高還元率が実現しています。

泉佐野市の返礼品人気ランキングTOP3!

大手ポータルサイトふるさとチョイスの情報を元に泉佐野市で人気の返礼品ランキングを作成いたしました。(2023年6月時点)

【1位】味付き牛ハラミ 合計1.5kg(300g×5)

【1位】味付き牛ハラミ 合計1.5kg(300g×5)

出典:ふるさとチョイス
ふるさとチョイス

寄付金額 13,000円
還元率 23%
自治体 大阪府泉佐野市
内容 味付き牛ハラミ 合計1.5kg(300g×5)※画像はイメージです。

【2位】ホテルフェイスタオル ヒオリエ 泉州タオル 6枚

【2位】ホテルフェイスタオル ヒオリエ 泉州タオル 6枚

出典:ふるさとチョイス
ふるさとチョイス

寄付金額 12,000円
還元率 79%
自治体 大阪府泉佐野市
内容 ホテルフェイスタオル(約34×86cm) 6枚
オフホワイト、ライトグレー、ブルーグレー 各2枚

【3位】牛たん 大暴れ盛り 合計1.4kg

【3位】牛たん 大暴れ盛り 合計1.4kg

出典:ふるさとチョイス
ふるさとチョイス

寄付金額 19,000円
還元率 47%
自治体 大阪府泉佐野市
内容 牛たん 合計1.4kg
・たんもと/たんなか:1.15kg(575g×2)
・たん先:250g
※画像はイメージです。

泉佐野市のふるさと納税のおすすめ返礼品

ふるさと納税において魅力的な返礼品を多数提供することで人気を得ている泉佐野市。なかでもおすすめの返礼品を以下にご紹介します。

【100万袋突破記念品】無洗米 15kg(5kg×3袋)

【100万袋突破記念品】無洗米 15kg(5kg×3袋)

出典:さとふる
さとふる

泉佐野市の返礼品の中でも人気が続いているのがこちら。泉佐野市と”タワラ印”の大阪第一食糧が共同開発したオリジナル返礼品です。簡単便利で家計にやさしい、環境にも配慮した無洗米をどどんと15kgでお届け。味も満足とのコメントが多く聞かれています。

寄付金額 14,000円
自治体 大阪府泉佐野市
内容 無洗米(精米)15kg[5kg×3袋]

大ぶりサイズ1個100g厳選!あわび(蒸し・煮)合計 450g以上

大ぶりサイズ1個100g厳選!あわび(蒸し・煮)合計 450g以上楽天ふるさと納税

一般に流通するあわびのサイズは1個50~60gのところ、この返礼品では100g前後と大ぶりのあわびを使用。旨味がたっぷりと煮含められたに煮あわびと、コリコリした食感が楽しめる蒸しあわびの詰め合わせです。

寄付金額 25,000円
自治体 大阪府泉佐野市
内容 ・煮あわび(殻付き) 約75g×3
・蒸しあわび(殻付き) 約75g×3
合計450g以上

泉州タオル「普段使いにぴったりのミニバスタオル」5枚

泉州タオル「普段使いにぴったりのミニバスタオル」5枚

出典:さとふる
ふるさとチョイス

程よいサイズと厚みが普段使いにぴったりで、シリーズ累計25,000枚以上を販売した大人気商品。

タオルの製法には、先に糸を漂白・水洗いしてから織る「先晒(さきざらし)」と、タオルを織った後で漂白・水洗いする「後晒(あとさらし)」の2種類があります。泉州タオルは後晒製法で作られ、ノリや不純物などが洗い流されているため、肌触りと吸水性が良く、買ってすぐ使える清潔性が特徴です。

寄付金額 12,000円
自治体 大阪府泉佐野市
内容 ミニバスタオル 5枚 40×110cm

PeachでGo!旅行クーポン(15,000円分)

PeachでGo!旅行クーポン(15,000円分)

出典:さとふる
さとふる

「ピーチポイント」も返礼品に復活しています。ただし総務省と調整の結果、泉佐野市での1泊以上の宿泊とセットになっています。

クーポンは、関西空港発着のPeach便と、泉佐野市内での宿泊を利用する旅行にかかる代金に充てることができます。

寄付金額 50,000円
自治体 大阪府泉佐野市
内容 旅行クーポン[15,000円分]
還元率 30%

まとめ

泉佐野市は、ふるさと納税制度の創設初期から積極的に寄付を集め、制度の運用を巡って一時は総務省を相手に裁判に至りましたが、現在は課題を解決してふるさと納税制度に復活しています。

魅力的な数々の返礼品を展開し、「泉佐野市のふるさと納税はいつも楽しい!」との声も多く聞かれます。次々と新アイデアを打ち出して寄付者を楽しませる泉佐野市を、ぜひ応援してみてください。

参考:泉佐野市の主張 ~ふるさと納税の本来の役割とは~